事業再構築補助金 ~第9回と第10回の変更点について~
2023/01/27
第9回公募がラストチャンス!?
第10回公募より大きく内容が変更されます
重要ポイント:通常枠の「補助率2/3」の特典がなくなる!?
第9回公募までは、原則的にどんな業種の新分野展開であっても「売上げ10%減少要件」を満たしていれば「通常枠」への申請は可能です。ところが第10回公募からは、「通常枠(売上減少要件)」が撤廃され、「成長枠」が創設されました。
しかし、変更点はこれだけではなく、以下の追加項目が増えています。
①原則的に補助率が1/2に引き下がった
②成長市場への進出に限る(事務局が指定する業種・業態)
①に関しては、「ただし、大規模な賃上げを行う場合は補助率は2/3」という特典もありますが、実はこれが非常に厄介です。
(資料では「給与支給総額を年率6%増加(5年で30%増)」と読めたり、「事業実施完了までに年率6%を達成し、かつ、その後年率6%増加」と読めたり、「事業完了後3年間で18%で良い」と読めたりするので現時点では詳細は不明です)
ここで、「現在売上高3億円、給与総額1億円」の3600万円の投資を行い2400万円(2/3)の補助金を獲得した企業のケースを考えてみます。
この企業が4年目に24%(6%×4年間)の大規模賃金上昇を実行した場合、給与増加額は2,400万円です。
もし1年間に6%づつ4年に渡り増加させた場合は、[600万+1200万+1800万+2400万」という計算になり、累計で6000万円にも上る計算となります。
これだと1/2から2/3に補助率が上がっても、圧倒的に損な気分にさせられます。もし、補助金を獲得しなくてもそれくらいの人員増加が見込まれる事業ならば良いですが、「補助金を活用し、人件費を抑えながら堅実に事業再構築を図りたい」という企業あれば、必然的に補助率1/2を選択する他にありません。
因みに「物価高騰対策 ・回復再生応援枠」という補助率が2/3または3/4の枠もありますが、売上減少要件が加わり補助金額上限が第9回公募の約半分に減額されています。
このように、「10%の売上減少要件」で大きな補助金額を獲得できるのは第9回公募まで、となる公算が高いです。
事務局からは「第10回公募要領の発表は3月上旬ごろ」とアナウンスされているので(それよりも早い場合も十分あります)、それを確認してからでは遅い、という状況も十分に考えられます。
事業計画づくりは、じっくりと行うに越したことはありませんが、実は「事前着手申請」といって、令和3年12月20日以降に契約(発注)した経費が認められる制度があるので、現在すでにスタートしている事業であっても、9回公募で申請できるケースも大いに考えられます。
是非ともこうしたチャンスを逃すことなく制度の有効活用を図られる事をお勧め致します。
※本コラムの内容は事実を保証するものではありません。詳細につきましては公式情報をご確認ください
----------------------------------------------------------------------
あかねパートナーズ株式会社
〒936-0027
富山県滑川市常盤町181
滑川ショッピングセンターエール CS内
電話番号 :
050-3550-5775
----------------------------------------------------------------------